SECURITY NOTE — 094

Google Meetホワイトボードアドオンを情シスが管理する方法

Google Meetでは、Jamboardの廃止に伴い、MiroやFigJamといったサードパーティ製のホワイトボードアドオンが利用可能になりました。情シス担当者としては、これらのアドオンをセキュアに管理し、利用状況を把握するためのポリシー設計が求められます。

この記事を読んだほうが良い人

  • Jamboardの廃止後、Google Meetで利用できるホワイトボードアドオンの管理方法を知りたい情シス担当者
  • Google Workspace Marketplaceのアプリケーション許可ポリシーを設計・見直したい方
  • 組織におけるGoogle Meetの利用状況やアドオンの利用状況を把握したい管理者
  • 会議室のGoogle Meetハードウェアでのホワイトボード利用について情報収集している方

Jamboard廃止とGoogle Meetホワイトボードアドオンの登場

Googleのホワイトボードサービス「Jamboard」は、2024年10月1日にアプリの提供が終了し、Jamboardデバイスも2024年9月30日以降は機能しなくなりました。この廃止に伴い、Google Meetではサードパーティ製のホワイトボードアドオンとの連携が強化されています。

現在、Google Meetで利用できる主なホワイトボードアドオンには、Miro、FigJam、Lucidsparkなどがあります。これらのアドオンは、Google Workspace Marketplaceを通じて導入・管理され、Meet会議中にリアルタイムでの共同作業を可能にします。情シス担当者としては、これらの便利なツールを組織内で安全かつ効率的に展開するための管理体制を構築することが重要です。

情シスが設計すべきアドオン許可ポリシーの観点

Google Workspace Marketplaceを通じて提供されるアドオンは、Google Workspace管理コンソールから統制できます。特に「Google Meet ホワイトボード アドオン 管理」においては、セキュリティと利便性のバランスを考慮したポリシー設計が不可欠です。

Workspace Marketplaceアプリの管理設定

管理コンソールで アプリ > Google Workspace > Google Workspace Marketplace アプリ にアクセスすると、組織で利用可能なMarketplaceアプリの許可設定を行えます。ここでは、各アプリのアクセス設定や、ユーザーによるインストール許可の有無を制御します。

許可ポリシーの種類と設計

アドオンの許可ポリシーは、大きく分けて以下の3つのアプローチが考えられます。

  • 1. 全許可(自己管理型):

    • 概要: ユーザーが自由にMarketplaceからアドオンをインストール・利用できるようにするポリシーです。
    • メリット: ユーザーの利便性が高く、新しいツールを迅速に導入できます。
    • デメリット: 未承認のアプリによる情報漏洩リスクや、シャドーITの温床となる可能性があります。情シスによる管理統制が及びにくい点が課題です。
    • 設計判断: 組織のセキュリティリテラシーが高く、リスク許容度が高い場合に検討できますが、一般的には推奨されません。
  • 2. 承認制(許可リスト型):

    • 概要: 情シスが事前にセキュリティレビューを行い、承認したアドオンのみをユーザーがインストール・利用できるようにするポリシーです。
    • メリット: セキュリティリスクを最小限に抑えつつ、必要なツールを安全に提供できます。利用状況の把握も容易になります。
    • デメリット: 新しいツールの導入に時間がかかり、ユーザーの利便性が一時的に低下する可能性があります。情シス側のレビュー工数も発生します。
    • 設計判断: 多くの企業で推奨されるバランスの取れたアプローチです。セキュリティと利便性を両立させるために、定期的なレビューと許可リストの更新が求められます。
  • 3. 全ブロック(厳格な統制型):

    • 概要: すべてのMarketplaceアプリのインストールを禁止するポリシーです。
    • メリット: 最もセキュリティレベルが高く、未知のリスクを完全に排除できます。
    • デメリット: ユーザーの業務効率が低下し、必要なツールが利用できないことによる不満が生じる可能性があります。
    • 設計判断: 極めて高いセキュリティ要件を持つ組織や、特定の業務に特化した環境で検討されます。

これらのポリシーは、組織部門やユーザーグループごとに適用することも可能です。例えば、一部の部門には承認制を適用し、他部門には全ブロックを適用するといった柔軟な運用ができます。

Google Meetホワイトボードアドオンの利用状況を確認する方法

アドオンの利用状況を把握することは、セキュリティ監査やライセンス管理、利用促進の観点から重要です。

監査ログの活用

Google Workspace管理コンソールの「レポート」セクションにある「監査と調査」機能は、アドオンの利用状況を把握するための強力なツールです。ここでは、以下のログを確認できます。

  • 管理者の監査ログ: 管理者がMarketplaceアプリの設定を変更した履歴
  • ドライブ監査ログ: Meetアドオンで作成されたホワイトボードファイルがGoogleドライブに保存された際の操作ログ(作成、共有、削除など)

これらのログを定期的に確認することで、承認されていないアドオンの利用試行や、不適切なファイル共有がないかを監視できます。

Meet利用状況レポート

管理コンソールの「レポート」セクションには、Google Meetの利用状況に関するレポートも提供されています。Meetの参加者数や会議時間などの基本的な情報に加え、アドオン連携に関する詳細なレポートが将来的に提供される可能性もあります。現状では、個々のアドオンの利用状況を直接的に把握する機能は限定的ですが、ドライブ監査ログと組み合わせることで間接的に追跡することが可能です。

会議室ハードウェアとPC/モバイルデバイスでの対応差異

Google Meetのホワイトボードアドオンは、利用するデバイスによって対応状況が異なります。

  • PC/モバイルデバイス: 現在、Miro、FigJam、Lucidsparkなどのホワイトボードアドオンは、ウェブブラウザ版のGoogle Meetおよびモバイルアプリ(iOS/Android)で利用可能です。ユーザーは自身のPCやスマートフォンから会議に参加し、アドオンを活用して共同作業を行えます。

  • Google Meetハードウェア: 2026年現在、NeatやLogitechなどのAndroid搭載会議室デバイスを含むGoogle Meetハードウェアでも、ホワイトボードアドオンが正式にサポートされています。PC経由の代替手段を用意しなくとも、会議室の専用端末からアドオンを直接利用できるようになりました。情シス担当者は、会議室デバイスも許可ポリシーの適用対象として管理コンソール上で設定を確認しておくことが必要です。

まとめ

Jamboardの廃止に伴い、Google Meetのホワイトボードアドオンは、オンライン会議における共同作業を強化する重要なツールとなっています。情シス担当者としては、これらのアドオンを効果的かつセキュアに管理するために、以下の点を考慮したポリシー設計と運用が求められます。

  • アドオン許可ポリシーの明確化: 全許可、承認制、全ブロックの中から組織のセキュリティ要件と利便性に応じたポリシーを選択し、必要に応じて部門別に適用します。承認制を採用する場合は、定期的なレビュープロセスを確立します。
  • 利用状況の継続的な監視: 監査ログや利用状況レポートを活用し、アドオンの利用実態を把握し、潜在的なセキュリティリスクやシャドーITの兆候を早期に発見します。
  • 会議室ハードウェアを含めた管理範囲の整理: PC/モバイルデバイスに加え、Meetハードウェアデバイスでもホワイトボードアドオンが利用可能になっています。管理コンソールのポリシー適用対象にハードウェアデバイスが含まれているかを確認し、漏れのない統制を維持します。

これらの取り組みを通じて、組織はGoogle Meetのホワイトボードアドオンのメリットを最大限に享受しつつ、セキュリティリスクを適切に管理できます。

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